昨今話題のあの件について修行目的の旅行をしながら考えたのでまとめていきたいと思います。
筆者の属性について
- 主に航空便への搭乗により付与されるLSPの積算によりJALグローバルクラブ入会を目指している(いわゆる修行僧)
- 特定区間の往復だけによってのみLSPの加算を狙うことにはやや消極的
- 修行“的”な旅行を計画するとしても、御翔印を集めながらある程度旅行として成り立つ行程を目指すことが多い
- 一方で、特定路線に搭乗して到着した後すぐ折り返しの便で引き返す「タッチ」はやったことがある(今回問題の発端となった宮古-多良間線でも行ったことがある)
- また元来鉄道旅行マニアとしても活動していたので、特定の交通路線に乗ることそのものに価値を見出して搭乗することも多い*1
話題のあの件といえば
news.yahoo.co.jp
要は「二次離島から一次離島への現地住民の移動手段である航空便が修行僧だけで満席になってしまい、現地住民が乗れないのは困る」ということだそうです。
現地住民が困る!は超正論
いろいろな議論が巻き起こっている本件ですが、そもそもの発端である「現地住民が飛行機に乗れなくて困る」は全くもって正論というか、おっしゃる通りであると思います。
元来交通というのはなにがしかの用事のために人や物を遠隔地へ移動させることを言うのですから、得体の知れない修行とかいう営みによって宮古にすぐ戻る内地人によって飛行機の席が占められるというのは納得できない部分が多いでしょうし、その怒りに対して私の立場から申せることは何もないでしょう。
また、マイル乃至LSP修行という営みの異様さもこのバックラッシュに拍車を掛けているのではないかと考えています。航空会社の上級会員になるために「ただ」飛行機に乗ってすぐ帰っていくというのは内地の一般人から見ても端的に言って金にモノを言わせた道楽にしか見えないでしょうし、それによって実害を被る離島の住民からすればキモすぎてしょうがないと思います。
でも修行僧も悪いことをやっているわけではない
ただここで立ち止まって冷静に押さえておきたいポイントとして、修行僧がやっていることには何も不正はないということがあります。
○○タッチと呼ばれる行為は確かに意味不明ですが、それは航空会社(とか)が提示している価格で航空券を購入して搭乗しているわけで、キセルとかカスハラといった行為とは全く同じ土俵には立っていないということです。*2
したがって「現地住民が迷惑を被っている」という状況は事実として、「修行僧が現地住民に迷惑を掛けている」というのはほんのちょっとばかし短絡的すぎる見方と言えなくもないのでは?と考えています。「修行僧がすぐ飛行機のチケットを抑えるから現地住民がチケットを買えないという迷惑が発生している」というのは正しいと思います。
まあでも、修行僧のせいで飛行機に乗れないのはたしかにヤバいと思います。
じゃあ誰が悪いのかというと
究極的に言うと「修行僧にとって魅力的なホッピング旅程を組めるようなダイヤを組み、セールで安く売ってしまったJALがよくなかった」と言えなくもないでしょう。
ただこの状況も昨日今日初めて成立したわけではないので、個人的にはセールやキャンペーン(特定期間にLSP積算が2倍になるやつ)や元来のダイヤがうまく(悪く)重なってしまった不幸な事故だったと結論付けるのが適切かな……とは考えています。
ただじゃあなんでJALがそういうこと(セールとか)をするのか?と考えると、やはりJALとしてはそこまで高い搭乗率が常には見込めない路線をとにかく埋めたいのでしょう。
先日私も鹿児島-屋久島便と種子島-鹿児島便を使用したのですが、搭乗率は高く見積もって半分くらいだったように思います。まあこの路線は全く修行向きの路線ではないのでふつうの乗客ばかり乗っている都合上そんなもんかもしれませんが、そこにたとえ修行僧とかいう異様な客であっても1人プラスされれば嬉しいというのが営利企業の気持ちなのではないかと思います。
修行僧の明日はどっちか
この記事を書こうと思って脳みその中で温めてたらJALがもう動きましたね。
琉球エアーコミューター、宮古〜多良間・沖縄/那覇線を増便 計27便 https://t.co/LkJ8ABUzEW pic.twitter.com/S1Y8To8wln
— TRAICY(トライシー) (@traicycom) 2026年1月26日
まあそりゃそうなるなという結末というか、すごく誠実な対応だなと思いました。
とはいえ実際困るという話が出てから増便するというのはあくまで対症療法にしかならないと思うので、今後離島住民が困らないような制度変更は起こるのではないかと考えています。
真っ先に考えられるのはほぼ毎月やってるセールの販売枠が少なくなるとかですかね。修行僧としても1搭乗あたりのコスパが悪くなれば乗らないでしょうし。
もしくはセールの設定運賃が多少上がるとか、そもそも極端に短い路線にセールが設定されなくなるとかもあるのかな~と思いましたけど、そこまで締め付けることで減る修行僧客を考えるとさすがに……という感じにもなりそうな。
あとはこの多良間線を絡めた1日12回搭乗できる有名な行程が組めなくなるようなダイヤ改正とかもあるのかもしれません。これも前述のような修行僧にやさしくない施策なので、やらないような気もします。*3
ただ、個人的にこれらの施策が行われたとしてもしょうがないかなとは考えてます。
個人的なこれからの修行に対する姿勢
ぶっちゃけると鹿児島以南の御翔印は全て集め終わったので、今回問題になった宮古-多良間タッチみたいなことは今後もそもそもする予定がありませんでした。
御翔印集めの観点だと隠岐とか利尻のような離島空港の御翔印を取りに行くのにタッチで……という考え方はあると思いますが、まあここまで来たらちゃんと旅行したいかなと思います。与那国に行った時も半日観光して那覇に帰りましたし。
そして前述のとおりタッチ修行が絶対悪いとまでは思っていないという信念は変わらないのですが、とはいえこういった離島住民の方の声が出てしまった以上、タッチについてはこれまでよりもさらに避ける方向で行動することになるだろうなぁとは思います。
後ろめたさを感じながらコソコソやる旅行モドキってそんなに面白くなさそうですしね。最早旅行でもないのかもしれない。
今回の一件を通じて修行僧かくあるべしみたいなことは思いませんでしたが、個人的にはやはり「旅行」のテイを成している旅行を行い、現地にお金を落とし、なおかつ効率的にLSPとマイルを貯めていければなと思います。
そしてこの1週間ぐらいで多良間とかRACといった文字列を繰り返し見ることで「今年の夏も沖縄に行きたいなぁ」と思ったのでした。


